日本では正月といっても、それらしい気分は薄れてしまいましたが、ロシアでは違います。ウラジオストク在住のインスタグラマーのアンナさん からこんな便りが届きました。
「1月14日、ロシアでは旧正月(Старый Новый год)を祝います。1917年まで使われていた旧暦(ユリウス暦)の1月1日にあたる日だからです。
ロシア正教会で使われているユリウス暦は、今日世界の標準となっているグレゴリオ暦より14日遅れています。ですから、クリスマス(1月7日)やイースターも14日間後に祝います。
こうしたことから、ロシアでは年が明けると、新年、クリスマス、旧正月が1週間おきに来るので、おめでたいクリスマス気分が1月中旬まで続きます。
ところで、ロシア南部には旧正月の前日(大みそか)となる13日の夜、特別なごちそうで占いをする伝統があります。そのごちそうとは、ロシア風水餃子のヴァレーニキです。
旧正月に食べるヴァレーニキは、定番のお肉や野菜のほか、それぞれ特別な意味が込められた具材を入れます。自分が最初に食べたヴァレーニキの中の具材によって次の年はどんな1年になるのか占うのです。
たとえば、トウモロコシが入っていたら、面白いことがいっぱいの1年になります。
ハーブのディルが入っていたら、健康に過ごせる1年、
砂糖であれば甘い人生になる⁉︎
次のような具材もあって、それぞれ意味があります。
豆…子供が生まれる
塩…涙いっぱいの1年
ローリエ…キャリアの成長
トウガラシ…スリルがあり、ホットな1年
クルミ…長生き
糸…旅行
コイン…利益がある
指輪…結婚!
みなさん、ヴァレーニキに何を入れてほしいですか?」
こんな風習がロシアにあることは知りませんでした。フォーチュンクッキーみたいですね。
さて、日本海ブリッジ のウラジーミルさんは、年末からカウントダウン、新年、クリスマスへと至るウラジオストクの様子を伝える写真を大量に送ってくれました。
これは昨年のクリスマスイブの朝の日の出です。ルースキー大橋が見えます。このときの気温はマイナス20度だそうで、海面から湯気が立ち上っていますが、まもなく海が凍結する兆しだそうです。
これは翌日のクリスマスの日(12月25日)の朝撮られたもので、真ん中に中央広場の革命戦士像、その左脇にヨールカ、左にスパソ・プレオブラジェンスキー大聖堂、そして右手は金角湾大橋のシルエット。ウラジオストクのシンボルがすべて写り込んでいるという写真です。
そして、大みそかのカウントダウンのとき、ウラジオストク港で打ち上げられた花火です。停泊している帆船のシルエットが見えますね。